【日本のAED事情】AED普及率はトップクラスなのに使用率は4.7%











【日本のAED事情】AED普及率はトップクラスなのに使用率は4.7%

概要
✔AEDは、異常なリズムになった心臓のリズムを正常に戻すためのもの
✔日本はAEDの普及率は高いのに、使用率は低い

✔救命手順は皆が共有しておくべきもの
✔AEDの使い方は単純で、一度ケースを開けばAEDが指示を出してくれる

2019年現在、駅や空港、学校、会社など様々な場所で見かけるAED。そんなAEDの日本国内での現状についてご紹介します。

AEDとは

AED(自動体外式除細動器)とは、心臓がけいれんし血液を流すポンプ機能を失った状態(心室細動)になった心臓に対して、電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療機器です。

世界では毎日多くの人が心臓突然死で命を失っています。

その数は日本だけでも、なんと1年間で約7万人。1日に約200人、7.5分に1人が心臓突然死で亡くなっているそうです。

その原因の多くが心室細動(VF)と呼ばれる不整脈です。心室細動になると心臓から血液が送り出せなくなります。血流が止まると数秒で意識を失い、最終的に死に至ります。

救命率は血流が止まってから1秒ごとに急激に低下していきます。

救命率は5分で50%、9分で10%まで落ちてしまいます。
日本の救急車の到着時間は平均8.5分と言われており、到着まで何も手を施さなかった場合、高確率で死に至ります。

そのため、各所にAEDを設置することにより救急車到着前から救命活動を行えるようにしています。

救命処置の手順

心室細動により意識を失った人を見つけた際、どのような行動を取ればよいのかご存知でしょうか?

近年は学校、教習所、会社などで講習が開かれています。

しかし、NHKによる世論調査で「AEDを使用できない」答える人が53%であるように、定着率はいまだに低いです。

そこで今回は救命処置の手順をご紹介したいと思います。

救命手順
  1. 患者を発見
  2. 周囲の安全確認
    ※ここを疎かにすると二次災害につながります
  3. 患者の意識の確認
  4. 周囲に協力を求める
  5. 協力者にAED、119番通報を要請する
  6. 呼吸の有無を確認する
    ※呼吸の有無がわからない場合も7へ移行する
  7. 胸骨圧迫を30回する
  8. 人工呼吸を2回する
  9. AED到着まで7と8を繰り返す
  10. AEDが到着したら協力者がAEDを操作する
    ※胸骨圧迫や人工呼吸はできるだけ止めない
  11. あとはAEDの音声に従う
    ※患者の意識が戻ってもAEDは外さない

次にAEDの使用方法です。

AEDの使用方法
  1. AEDを開く
  2. 粘着パットを右胸と左脇腹に貼る
    ※貼る位置が絵で示されているので安心です
  3. AEDから指示が出るので指示に従う
    ※心電図の解析、電気ショック実施、胸骨圧迫と人工呼吸の再開...

日本のAED事情、使用率が低い理由

ご紹介したAEDですが、日本での普及率はどのくらいかご存知ですか?

実は日本のAED普及率は世界トップクラスなんです。全国ほとんどの駅に設置されており、その他にも学校や会社、公共施設など人が多く集まる場所に設置されています。

しかし、日本のAED使用率は4.7%と非常に低いです。心肺蘇生の実施率50%と比べても非常に低く、現状ほとんどの心肺蘇生が人工呼吸と胸骨圧迫のみであることがわかります。

いったいなぜ日本のAED使用率は低いのでしょうか。調査した結果、以下のような原因が見つかりました。

AEDの使い方がわからない。

使い方はわかるが実際使うとなると不安

失敗するのが怖い。責任が持てない。

AEDの設置場所がわからない。

患者が女性の場合、手を出しづらい。

日本人の特徴として心配性で臆病なところがあると思います。

もちろんそれ自体は悪いことではありませんが、人の命がかかる場面において動く勇気を日本人全体が持てると良いですね。

また「患者が女性の場合、手を出しづらい」とあるように日本では痴漢冤罪も社会問題となっており、世の男性が様々な場面で臆病にならざるを得ない社会であることも事実です。

AEDの設置数の増加やAED知識の普及だけでなく「当たり前に関われる。関わるのに勇気すら必要ない国」になれると良いですね。

今の日本はあまりに消極的にならざるを得ない環境であるように感じます。

参照元
(1)日本光電AED情報サイト
(2)ぜんぶわかる東京五輪・パラ特集
(3)AED財団:AEDの知識
(4)AED導入のヒント
(5)AEDの日本国内普及情報
(6)NHK生活情報ブログ
(7)立命館保険センター:救急対応マニュアル