急速に進むキャッシュレス社会のメリットとデメリット【クレカの選び方】
急速に進む日本のキャッシュレス社会
日本は現金払いが当たり前の社会でした。
一方、海外はキャッシュレス、つまりクレジットカードなどによる支払いが既に当たり前になっています。
国によってはクレジットカードが身分証明書の役割を持っている所もあります。
「クレカを持てる=信用できる」というわけです。
キャッシュレス化に遅れを取っていた日本ですが、近年は急速にキャッシュレス化が進んでいます。
経済産業省が『キャッシュレス・ポイント還元事業』を打ち出すなど、国としてもかなり力を入れ始めています。
#キャッシュレス ・ #ポイント還元 事業の直近の状況を公表
1/21時点の登録申請数は約102万店、登録加盟店数は約98万店となります #キャッシュレス決済https://t.co/NPXe6OyPQF pic.twitter.com/JUnBfeQPQr— 経済産業省 (@meti_NIPPON) January 21, 2020
キャッシュレスの種類
キャッシュレスには以下のような種類があります。
- 【後払い】クレジットカード
- 【即時払い】デビットカード
- 【前払い】電子マネー
- 【前払い】QRコード決済
クレジットカードとデビットカードの違い
クレジットカードとデビットカードの大きな違いは支払い方法にあります。
クレジットカードは後払い式で、月に1度、先月の使用金額を指定口座から引き落とす仕組みとなっています。
店頭でお財布の中身や口座残高を気にせずに支払いができるというメリットがある一方で、
引き落とし日に口座残高が足りているかを管理する必要があります。
対してデビットカードは現金支払いに非常に近いです。店頭の支払い時に、銀行口座から直接引き落としされます。
現金払いとの違いは、財布から現金を出すか、銀行口座から現金を出すかという違いです。
「クレジットカードだと使い過ぎが心配」という人にはデビットカードがおすすめです。
クレジットカードはデビットカードと比べると還元率や特典がかなり豊富であり、これが多くの人がクレジットカードを利用している理由です。
電子マネーとQRコード決済の違い
電子マネーもQRコード決済も『前払い式』の支払い方法です。
電子マネーには以下のような種類があります。
- Suica
- PASMO
- 楽天Edy
- nanako
- WAON
QRコード決済には以下のような種類があります。
- PayPay
- 楽天ペイ
- LINE PAY
電子マネーとQRコード決済では、店舗側への負担が大きく違います。
電子マネーはICチップを読み取って決済をしているのに対し、QRコード決済はQRコードを読み取って決済をしています。
ICチップの場合、それを読み取る専用の機械が必要となってきます。
対してQRコードはスマホでも読み取りができるほど一般化した画像データです。
そのため、お店は安価でQRコード決済を導入することができるのです。
導入が安価ということもあり、これからはQRコード決済ができる店舗の方が爆発的に増えることでしょう。
しかしQRコード決済にもデメリットはあります。
それは使用環境に制限があることです。
スマホの電源が切れていたり、通信環境が不安定ではうまく画像を読み込めずに支払いができないというメリットがあります。
キャッシュレスの4つのメリット
ポイント還元がかなりお得
キャッシュレスといえばポイント還元が最も大きなメリットです。
100円の支払いに対して1ポイントが付与されるカードが多く存在します。
10,000円の支払いをすれば100円分のポイントが貯まります。
クレジットカードであれば、固定費の支払いに使用できるため、月々100,000円以上の支払いも当たり前になります。
すると固定費だけで1,000円分のポイントが貯まるわけです。
現金を持ち歩く必要がない
キャッシュレスであれば、その名の通り現金(キャッシュ)を持ち歩く必要がありません。
銀行口座から現金を引き落とす際の手数料、時間的な手間を省くことができることも大きなメリットです。
会計が早い
日本発祥のクレジットカード会社『JCB』が実施したテストによると、キャッシュレスの方が現金支払いよりも決済速度が圧倒的に早いことがわかっています。
具体的には以下のようなテスト結果が出ています。
- 非接触型:8秒
- クレジットカード:12秒
- QRコード:17秒
- 現金:28秒
出典元:決済速度に関する実証実験結果
家計簿がつけやすい
「キャッシュレス=使い過ぎてしまう」
と考える人もいますが、実際にはキャッシュレスの方が節約になります。
先ほどの「ポイント還元」も節約に大きく貢献してくれますが、「家計簿をつけやすい」というのも節約に大きく貢献してくれます。
現在は多くの家計簿アプリが普及しており、カード情報を家計簿アプリに連携することができます。
これにより、家計簿アプリを見れば「何にいくら使ったのか」「今月の収支はどうか」などが簡単に分かります。
キャッシュレスの2つのデメリット
災害時に使えない可能性
キャッシュレス支払いは読み込み端末が不可欠です。
災害時など、通信状態、機械状態が不安定な時にはキャッシュレス支払いができない可能性があります。
そういう意味では現金の方が安心かもしれません。
とは言っても、災害時には銀行やATMも使えないので、現金もキャッシュレスも対して変わらないですね。
「最低限の現金を財布に入れて、普段支払いはキャッシュレス」というのが最適かと思います。
対応店舗以外では使えない
キャッシュレス最大のデメリットは「対応店舗以外では使えない」ということです。
キャッシュレス決済ができない店舗はほとんどありません。
しかし、
「Suicaは使えるけど楽天Edyは使えない」
という店舗もあります。
そのため、キャッシュレス決済を普段使っている人でも最低限の現金を持ち歩く必要があります。
クレジットカードの選び方
キャッシュレスとして最もおすすめなのはクレジットカードです。
しかしクレジットカードの種類は膨大すぎます。
そんなクレジットカードの選び方をご紹介します。
選び方①:還元率かステータスか
クレジットカードには『ステータス』と呼ばれるものがあります。
冒頭で「海外では身分証明書として使われている」とお話ししたように、クレジットカードの種類によって、その人の信用度が異なってきます。
一般カード、ゴールドカード、プラチナカード、ブラックカードなど、「このカードを持っている人は信頼できる」というステータスがあります。
しかし、ステータスが高いクレジットカードほど還元率は低くなります。
自分がどちらを優先するか考えてみましょう。

選び方②:国際ブランド
クレジットカードにはVISA、MasterCard、JCBなどの国際ブランドがあります。
クレジットカード選びにおいて、国際ブランドはとても重要です。
お店が国際ブランドの加盟店でなければ、そのブランドのクレジットカードは支払いに使用できません。
一般的にVISAやMasterCardであれば国内、海外共に大抵使用できます。
JCBは日本ブランドということもあり、日本ではほとんど使用できますが、海外だと少し弱いです。
しかしディズニー特典が充実しており、年間パスポートやディズニーチケットなどが抽選で当たることがあります。

選び方③:年会費
クレジットカードの年会費は無料のものから数十万円かかるものまで、幅広く存在します。
特典とかを気にせず、還元率を追求したい場合は、年会費無料を選びましょう。
年会費が発生するカードだと、
『レストランの割引サービス』
『アミューズメント施設の割引サービス』
『電話一本で旅行の手配やレストランの予約サービス』
『空港での特別ラウンジ利用サービス』
『旅行時の保険サービス』
などが付与されることがあります。
さらにカード会社によって様々な特典が付いてきます。
