iPS細胞を使い、がんを攻撃。来春にも国内初治験








iPS細胞を使い、がんを攻撃。来春にも国内初治験

まとめ
✔人の細胞は一定の数を維持する機能がある
✔稀に勝手に増殖する細胞(腫瘍)が発生する
✔悪性腫瘍(がん)は転移や増殖を繰り返す
✔肺や脳にがんが転移すると機能が低下して死に至る
✔iPS細胞は身体の様々な細胞に変化する能力がある
✔iPS細胞を「がんを攻撃する細胞」へと変化させることで、がんを治療する手法が次々研究されている

がんって何?

2人に1人はがんにかかると言われるほどがんは身近な病気です。そんながんとはどんな病気なのかご紹介していきます。

人間は約60兆個の細胞で構成されています。これらの細胞が正常な状態であれば、細胞数はおよそ一定に保たれます。

しかし、稀に細胞の遺伝子変異によって勝手に増殖する腫瘍が現れます。腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍(がん)があります。

悪性腫瘍は増殖速度が速いです。また、腫瘍を取ったあと目に見えないわずかに残ったところから再び大きくなる再発を繰り返したり、身体の他の部位に飛び火する転移を起こすことも特徴です。

悪性腫瘍を治療しないと、全身に転移して患者を死に至らしめます。腫瘍が肺や脳といった重要な臓器に転移して、細胞増殖を繰り返すことで、臓器の機能が低下して死に至らしめるのです。

iPS細胞って何?

一時、話題となったiPS細胞ですが、どんなものなのかご存知ですか。

iPS細胞(induced pluripotent stem cells)は人口多能性幹細胞とも呼ばれます。簡単に説明すると、iPS細胞は無限に増やすことができ、身体の様々な細胞になれる細胞のことです。そのため、iPS細胞は再生医療への応用が期待されています。

iPS細胞を使って、がんを攻撃

人の体内では、絶えずがんが生まれているが、キラーT細胞を含む免疫細胞が攻撃することで、健康を保っている。だが、がんが免疫のしくみを回避したり、免疫細胞の攻撃力が弱まったりするとがんが増殖すると考えられている。

京都大学のチームは、iPS細胞に「がんを認識する遺伝子」を組み込んだ。その後、キラーT細胞のもととなる細胞に変化させて増殖。ステロイドホルモンなどを加えて培養し、がんを攻撃するキラーT細胞を作った。実験として、人のがんを再現したマウスに注射したところ、何もしない場合に比べて、がんの増殖を3~4割に抑えることに成功した。

健康な人のiPS細胞から免疫細胞を作り、頭頸部(とうけいぶ)がんの患者に移植する臨床試験(治験)を、理化学研究所と千葉大のチームが来年2月にも国に申請する。iPS細胞を使って、がんを攻撃する治験は国内初という。認められれば3月にも始める方針だ。

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